出身は沼津です。野球が大好きで高校･大学と野球をするために進学したようなもので、具体的に卒業後の進路は考えていませんでした。

兄弟3人(姉2人)の長男ですが、卒業後はこれといったイメージも無く、幸いに海や釣りが大好きだったので好きなことをしようと漁師を選びました。漁師は男のする職業と思っていたので、自分でも挑戦してみたかったからです。

たまたま伯父さんが佐渡にいたこと、
佐渡の海が好きだったこともあって選びました。
伯父さんに稲鯨の定置網組合へ打診してもらい、迷わずここに研修に来ました。
佐渡の海は綺麗なので大好きです。

やっぱり、魚が獲れた時です。そして仕事が終わった時の充実感はいいですね。
あと、先輩達のいろいろな話を聞くことができて面白いです。
漁師は何でも知っています。海の話から社会や歴史、政治の話まで幅広い話ができて勉強になります。

方言でした。最初は言葉が分からずに苦労しました。
みんな仕事が早く手際がよいので、繰り出される方言が何を言っているのか分からずに苦労しました。船の上ではたくさん怒られました。ただ、漁師はオン･オフの切り替えが早いので、慣れれば気持ちは楽です。
漁師は仕事が早く、声が大きいので慣れることが一番でした。
大変だったというよりは、とにかく研修期間中は漁師の皆さんに圧倒されっぱなしで、むしろ男の魅力を感じたくらいです。早く、あのようになりたいと強く思った三ヶ月でした。

決まったところに網を仕掛けておいて漁をするのが定置網漁です。
漁は一日二回、朝起と晩起の漁になります。
朝起は、午前5時頃から8時頃まで、晩起は午後1時頃から3時頃までの漁となります。
一隻12人の漁師で作業をしていますので、大切なのは網に入った魚を逃がさないようにチームワークとコミュニケーションをとることですね。まだ出来ませんが定置網の仕掛けも重要なポイントです。

稲鯨の定置網の仕事は春から秋までの期間で、海の荒れる冬はありません。
給料をもらって船に乗っていますが、休漁の期間は無いわけですので、沼津に行ってバイトをしています。今後結婚を考えていくためにも年間の安定的な収入を考える必要があります。
何にもない田舎暮らしですが、楽しくやっています。
近くの宿の若主人にゴルフを習ったり、先輩漁師の家に遊びに行ったり、人と関わることでいろいろな事が学べて楽しいです。
まあ、飲んで話すことも少なくないですね。

好きな仕事をしていますので、特にないですね。

まだ就業して２年、できるだけ早く定置網のロープや沈め方などの仕組みを覚え、自分でもできるようになるのが目標です。

怒られたり、失敗したりはしますが、海の男の仕事ですのでシュンとしてはいられません。
自分の気持ちを強く持つことが大切だと思います。
今は厳しい時代ですが、仕事がないわけじゃありません。
めげることなく、強い気持ちでやってみることが必要なことだと思います。
仕事をはじめから出来る人は少ないのですから、
怒られても前に進むことが大切だと思います。
まあ、素直さが一番ですね。

男の仕事ですね。
海で働く一体感が好きです。