海を守り共生していくために
私たちができること
漁業は水環境にとても影響を受けます。
開発によって減少した森林を復活させることは、豊かな海を維持することにつながります。
そこで近年、かつての豊かな海を取り戻すために漁業者が山に木を植える活動が積極的に行われるようになりました。
漁業者たちは「浜は必ず蘇る」という強い決意で今、森林を育てようとしています。
この活動をもっと広げるためにも色々な機関と協力、連携し、支援していかなければいけません。
鯨波・青海川海岸は総延長36キロ、美しい夕日が眺望できる景勝地としても有名です。この海岸には谷根川の水が注ぎ込み、10月上旬から12月にかけて、河口付近に立つと海から川へ遡上するサケの姿を観察することができます。
冬の日本海の荒波にもまれた岩には岩ノリが芽生え、地域の隠れた特産品になっています。雪解けの季節には谷根川で育ったサケの稚魚たちが海へと旅立ちます。
そして、春を待ち侘びたかのようにアユたちが海から谷根川へ遡上してきます。
夏になると海中はモズクがびっしりと茂り、サザエ、アワビなどの貝類の姿が見られ素潜り漁が行われます。
こうした四季折々の風物詩に出逢える海岸として、平成8年7月に「日本の渚・百選」に選定されました。
毎年4月~5月に南葉山系の雪解け水が流れ込む桑取川河口。そして、その周辺の小河川に海から上がってくるイサザが見られ地元に春の訪れを告げるイサザ漁が始まります。
天気の良い日やくもりでよどんだ日によく獲れますが、4月の中旬は雪解け水が流れるため、朝から午前中ぐらいまでしか漁はできません。漁は浅瀬に仕掛けた「待ち箱」で行います。
河口からやがて上流の産卵場にたどり着いたイサザは、川底の石の下に卵を産みます。
オスはふ化するまで卵のそばを離れず卵を保護します。
ふ化した稚魚は川の流れに乗って海へ下り、やがて成長した稚魚は産卵のために再び川に上がってくるのです。
桑取川のさけ観察
11月上旬と下旬の2回、桑取川と上越市立水族博物館で観察体験学習を行っています。
魚の森づくり植樹ボランティア
上越市農林水産部農林水産整備課
TEL 025-526-5111(内線1277)
越後の「さけ」が史上に始めてでてくるのは927年です。当時から三面川の「さけ」は珍重されていたと考えられ、特に藩政時代においては村上藩の財政を支える重要な資源として重宝されました。一時は乱獲のせいで枯渇寸前になりましたが、それを救ったのが村上藩の下級武士青砥武平治綱義(あおとぶへいじつなよし)の考案した「種川の制」という天然ふ化増殖システムでした。
これは世界に先駆けた方法で、この成功により村上藩の財政は持ち直し、またこの制にならって山形県・月光川、北海道・石狩川でも大きな成果を上げました。
しかし戦後、三面川の「さけ」は全滅の危機に瀕したときもありましたが、昭和38年、当時3つの漁業協同組合が団結し三面川鮭産漁業協同組合を結成、ふ化事業の合理化を進め、さらに昭和52年には村上方式といわれる海と川の漁協が協同でさけ資源を守り増やす施策を導入し、捕獲高も順調に推移するようになりました。
「イヨボヤ会館」鮭の文化伝承館
https://www.iyoboya.jp/